こうした違いを押さえておけばよりうまく珊瑚も利用できるようになってきます。
一体、珊瑚と宝石珊瑚にはどういった違いがあるのでしょうか。
ここではそんな違いについて迫っていきます。
珊瑚の違いについて知ろう
珊瑚にもいろいろな種類があります。
例えば、紅珊瑚やモモイロサンゴなどのようにです。
このように各種ある珊瑚のすべてが宝石珊瑚として用いられるわけではありません。
例えば、宝石珊瑚としてよく用いられるのは紅珊瑚などですが、シロサンゴなどのように種類によっては工業的に用いられるものもあります。
工業用としての珊瑚の利用法もいろいろとありますが、浄水剤として用いられるのがその一つです。
他に、珊瑚は食品添加物としても活用されています。
宝石として用いられる珊瑚は骨格強度が高い種類の珊瑚が用いられることも知っておきましょう。
八射珊瑚は比較的強度も高い珊瑚ですが、八射珊瑚のこうした特性は宝石としてもよく適しています。
骨格強度が高ければ宝石としても加工しやすいですし、より長持ちするようにもなってきます。
逆に柔らかい珊瑚は加工もしづらくなっています。
珊瑚が宝石珊瑚になるまでにはかなり時間もかかることもポイントです。
例えば、宝石珊瑚になるにはまず専用の網で採取される必要があります。
特にサンゴに適した強度が高い種類は深海に生息していることが多いので採取も大変です。
採取されたら加工工場に運ばれて乾燥、アク抜きなどが行われていくこととなります。
宝石にするためには染料などで染色しないといけないこともあるのです。
珊瑚は鉱物ではなく動物ですから、それだけ手間がかかってくるのが特徴なのです。
このように実際の宝石にするにはかなり時間もかかりますが、これも珊瑚宝石が高価なワケです。
珊瑚は産地によっても特徴が変わってきます。
産地によって同じ種類の珊瑚でも色が全く変わってくることも。
こうしたこともあり、珊瑚宝石を選ぶ際には珊瑚の色などの違いも押さえておきたいところです。
珊瑚の中には工業用としてだけでなく宝石用としても全く使いみちがない種類もあります。
珊瑚もどれも価値があるというわけではないのです。
このように珊瑚と珊瑚宝石は違うものです。
珊瑚が珊瑚宝石になるまでには時間もかかってきます。
こうしたことも知っておくとより珊瑚宝石もうまく利用できるようになってくるはずです。
加えて、サンゴ礁についても知っておくと良いでしょう。
サンゴ礁についてよく知ろう
サンゴといえばサンゴ礁です。
サンゴ礁はサンゴが密集しているもので、熱帯の外洋で見かけることができます。
こうした、サンゴ礁は急速に少なくなってきていることも特徴でしょう。
これは水温・質変化などのためだと考えられていますが、その原因は明確にはわかっていません。
他に、爆弾漁法によってもサンゴ礁は年々破壊されています。
爆弾漁法とは爆弾を投擲して海中の魚を気絶させることで漁獲を狙う漁法ですが、これによってサンゴ礁がダメージを受けてしまうことがあるのです。
特に爆弾漁法はフィリピンなどで深刻になっています。
オニヒトデもサンゴ礁が危機に晒されている理由の一つです。
オニヒトデが発生することにより、サンゴが食い荒らされてサンゴ礁が壊れていきます。
オニヒトデは毒性もあるために駆除も難しいこともポイントです。
オニヒトデ問題は良い解決策が提示されていないことも知っておきたいところです。
他に、青酸カリなどが原因という声も。
青酸カリはメガネモチノウオなどの魚を漁獲するのに用いられることがあります。
青酸カリはサンゴにとっては大敵であり、少量の青酸カリであってもかなりのサンゴ礁が破壊されることにもなります。
こうしたサンゴ礁はミクロネシアやオーストラリアなどの赤道に近い地域に多くなっています。
日本にもサンゴ礁はあり、八重山周辺の海域でサンゴ礁を楽しむことができます。
サンゴは世界的に少なくなってきていますが、サンゴを保護するために規制がされ、サンゴの植え付けなども地域によっては行われています。
サンゴ礁が最も多い地域は太平洋ですが、太平洋にあるサンゴ礁の半分以上が危機に晒されているともいわれています。
サンゴ礁で取られたサンゴ宝石はかなり質が高いことも特徴です。
サンゴ礁のサンゴはまとまって取れるために価格的にも安いですし、よく成長していることも利点でしょう。
このままサンゴ礁が少なくなっていくとサンゴ宝石もより手に入りにくくなる可能性もありますから要チェックなところです。
サンゴ宝石を購入すればサンゴ礁を守る活動に貢献できることもあるでしょう。
逆にサンゴ宝石によってはあまりサンゴ礁に良くない方法で採取されているものもあります。
このようにサンゴ宝石をより楽しむためにもサンゴの採取のされ方などについても気をつけてみるのがおすすめです。